[No.743]『スティル』/リチャード・トンプソン('15)
Still/Richard Thompson('15)
衰えるどころか,ますます快調に作品を発表し続けるリチャード・トンプソン。本作は初めて聴いたときから,すでに名盤だ,と思える内容だ。決して派手な作品でもなく,バンド・スタイルでスタジオ録音された過去のアルバムと比較して特別に変わったところもない。しかし,じわじわとにじみ出す滋味ともいうべき風格がある。リチャード・トンプソン,アルバムを出すごとに最高傑作を作る男だ。
よいアルバムというものは,1曲目から最後の曲まで流れというものがあって,全曲通して聴いてこそ名盤たりえる。本作もまさにその通り。ミディアム・テンポでじっくり盛り上がる1曲目,アコースティック・ギターを生かした明るい曲調の2曲目。ギター・ロック・サウンドの3曲目,ミュートしたギター・リフが特徴的なスロー,4曲目,弾むリズムが心地よい5曲目,リズム楽器抜きのアコースティック・サウンド6曲目といった具合に,曲ごとのサウンドに必然性がある。1曲いくらのダウンロードでは味わえない,これこそがアルバムというものである。
本作の成功の要因は,やはりサウンドの感触の良さだろう。ギターも,リズム隊も,ヴォーカルも,コーラスも,実に自然に聴こえる。しかも,各楽器の一つ一つがはっきりと聴こえるのも魅力だ。勿論忘れてはいけないのが,リチャード・トンプソンの書く曲の良さがあってこそ,サウンドが生きるということだ。
たまたま1988年発表の『アムニージア』の日本盤ライナーノーツで見つけたのだが,当時このような発言を彼は残していた。「年を取れば取るほどクリエイティヴになる筈だ。(中略)シェイクスピアなんて40歳で絶好調だったよね。」この言葉を地で行くように,現在のリチャード・トンプソンは絶好調だ。ニュー・アルバムが最高傑作。今後もそうであり続けてほしい。
衰えるどころか,ますます快調に作品を発表し続けるリチャード・トンプソン。本作は初めて聴いたときから,すでに名盤だ,と思える内容だ。決して派手な作品でもなく,バンド・スタイルでスタジオ録音された過去のアルバムと比較して特別に変わったところもない。しかし,じわじわとにじみ出す滋味ともいうべき風格がある。リチャード・トンプソン,アルバムを出すごとに最高傑作を作る男だ。
よいアルバムというものは,1曲目から最後の曲まで流れというものがあって,全曲通して聴いてこそ名盤たりえる。本作もまさにその通り。ミディアム・テンポでじっくり盛り上がる1曲目,アコースティック・ギターを生かした明るい曲調の2曲目。ギター・ロック・サウンドの3曲目,ミュートしたギター・リフが特徴的なスロー,4曲目,弾むリズムが心地よい5曲目,リズム楽器抜きのアコースティック・サウンド6曲目といった具合に,曲ごとのサウンドに必然性がある。1曲いくらのダウンロードでは味わえない,これこそがアルバムというものである。
本作の成功の要因は,やはりサウンドの感触の良さだろう。ギターも,リズム隊も,ヴォーカルも,コーラスも,実に自然に聴こえる。しかも,各楽器の一つ一つがはっきりと聴こえるのも魅力だ。勿論忘れてはいけないのが,リチャード・トンプソンの書く曲の良さがあってこそ,サウンドが生きるということだ。
たまたま1988年発表の『アムニージア』の日本盤ライナーノーツで見つけたのだが,当時このような発言を彼は残していた。「年を取れば取るほどクリエイティヴになる筈だ。(中略)シェイクスピアなんて40歳で絶好調だったよね。」この言葉を地で行くように,現在のリチャード・トンプソンは絶好調だ。ニュー・アルバムが最高傑作。今後もそうであり続けてほしい。






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