[No.193]Egg Cream/Lou Reed('96)

近頃ルー・リードを聞き返している。 「ブルー・マスク」「マジック・アンド・ロス」そして本作「セット・ザ・トワイライト・リーリング」 。どれを聴いてもルー・リードルー・リード。特に80年代以降は、基本的にギター・バンドのスタイルでアルバムを制作しているので、どれもブレがない。
本作1曲目の「エッグ・クリーム」は最初ウェイン・ワン監督の映画「ブルー・イン・ザ・フェイス」「スモーク」撮影中に同じシチュエーションで即興的に作ろうと思いついた結果の作品)のために書かれた曲だ。この映画の中でルー・リード自身が出演してニュー・ヨークへの思いを語るシーンがある。それは「エッグ・クリーム」”ベッキーズのエッグ・クリームが最高だ”と歌われるのと関連が深い。いずれもニュー・ヨークをテーマとしていて、アルバムの2曲目はズバリ ’NYCマン’ というタイトルだ。89年のアルバムは「ニュー・ヨーク」だったし、とことんニュー・ヨークにこだわる男だ。しかもおしゃれなニュー・ヨークじゃなくて、一歩間違うと命の危険にさらされる街としてのニュー・ヨークなのだ。
アルバム「ニュー・ヨーク」以降メロディの起伏が少ない曲作りで押し通しているルー・リードだが、それでもこのアルバムではアコースティックからハードへとか、メジャーセブンス系のコードにホーン・セクションが絡んでくるとか、演奏に変化を持たせた曲もある。にもかかわらず、今回この曲を選んだのは、ただひたすらに割れたギターと音圧の高いベース、シンプルなドラムのみの演奏でも全く不足感がないからだ。おまけにこの無愛想なサウンドに対して ’エッグ・クリームがほしい’などという歌詞のギャップがまた素晴らしい。
引き続きもう少しルー・リードを聴いてみたいところだ。

Set the Twilight Reeling
Warner Bros.
1996-02-19
Lou Reed

ユーザレビュー:
音楽とは?彼が、音楽 ...
年齢を増すごとに迫力 ...
トリオオリバーレイク ...
amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト by ウェブリブログ

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック